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​中村草田男の精神を正しく継承する

開催日 令和元年年5月25日~26日

横澤放川    特選 

 

小判草焦げて明治の保存地区     山本綾子

島の名まであやめていくさ袋蜘蛛   吉次薫

 

緑陰や兎と話す女の子        曽我欣行

 

 

   同    入選 

思いつきり口開けてゐる燕の子    河野靖

濁り目の防毒マスク島暑し      松村静江

涼しさの門に椅子あるなつとう屋   吉田健一郎

朽舟のあまりに朽ちて鯔の宿     小川雪魚

らくがきまた慟哭のかたち島薄暑   小池厚子

島中に「兎のお水」夏木立      岸本千絵

消火器の木箱ちんまり夏燕      西村綾子

 

 

無鑑査同人の特選

小川雪魚 特選

ラムネ玉鳴らして仰ぐ踏み天井     三好亨

 

金崎雅野 特選 

涼しさの門に椅子あるなつとう屋    吉田健一郎

 

小池厚子 特選

白妙を蜑の路地こそ干せ涼夏      横澤放川

 

河野靖 特選

亜子の翳もて地べた湿らす島は朱夏   小池厚子

 

小林收 特選

朽舟のあまりに朽ちて鯔の宿      小川雪魚

 

権藤千秋 特選

拭き込みし竹原格子柿若葉       高須賀経匡

 

高須賀経匡 特選 

商ひの絵解き文字板花十薬       岸本千絵

 

三好亨 特選

濁り目の防毒マスク島暑し       松村静江

 

森田知義 特選

唐破風に塩屋の栄や青葉光       高須賀経匡

 

吉次薫 特選

片蔭に己が影ぐいと引き戻す      渡辺多佳子

 

高点句

毒ガスの海今平ら桜の実        松村静江

拭き込みし竹原格子柿若葉       高須賀経匡

島の名まであやめていくさ袋蜘蛛    吉次薫

唐破風に塩屋の栄や青葉光       高須賀経匡

朽舟のあまりに朽ちて鯔の宿      小川雪魚

桜の実地図に消されし島一周      岸本千絵

旧邸に生えぬきの闇夏障子       三好亨

塗壁の小路に鳴らす竹風鈴       松尾美咲

開催日 平成30年5月27日(金)

横澤放川 特選

青葉光少し高みに司教の座    竹内伸子

 

玉解きて芭蕉は風の翼得し    田辺ゆかり

鳥帰る頃やキリスト抱かれて   穴澤輝子

   同    入選 

 

胸突坂圧し寄せて来る若緑          大川 恵子

銹びてゆく淋しさひとつ白躑躅        宮坂 恵子 

 

膝折りてロザリオ繰るや蔦若葉        山本 綾子 

 

木立めくパイプオルガン五月来る       太田 信子 

 

聖塔は離りて仰ぐ春曇り           藤埜まさ志 

 

蒲公英の絮よ壊れさうな地球(ほし)よ     河野 靖 

 

そのなかに翁のよまぬ著莪の花        吉田健一郎 

 

聖橋過ぎて新樹に顔染まる          栗原 実季 

 

庵とは旅の支度場風光る           谷 就応 

 

行く春の過客溢るる芭蕉庵          中村 弘 

 

鋼鉄に鎧ふ聖堂五月来る            永山 憲子 

 

反戦を歌ふかしきりに囀れり         河野 靖 

俳人協会主催

第29回「花と緑の吟行会」成績発表

開催日 平成30年4月11日(水)

会場   松戸市「森のホール21」

​参加者 220名

​開催   俳人協会

横澤放川 選

特選 青麦や虚偽には禾の針千本   藤埜まさ志

入選 春の芝啄むやうに醜を取る       藤埜まさ志

入選 囁き止まず春昼の笹の花        松本千代美

佐藤麻績 選

入選 街の風吸ひ尽す森囀れり        北島大果

入選 犬ふぐり一面ちちははこの中に     北島大果

仲村青彦 選

特選 口角を上げて足上げ若葉風    小西弘子

入選 春の日の誰も座らぬベンチかな     家登みろく

蟇目良雨 選

入選 父と子のおたまじやくしに向き合へる  栗原実季

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